- 注意:
以下は概ね2000/12月末から2001/1初頭にインストールした結果です。
2001年に入ってからの、新しいリリースやアップデータなどは対応している可能性はとても大です。
すこし書いていますが2001年にリリースされたVine 2.1.5、Kondara Mary (Beta, RC)では
問題なくハードウェアを認識しており、
ほぼ順調にインストール&動作できています。
|
● i815e motherの環境でLinuxを使ってみる
忙しいといいつつ、2000年12月中旬にi815eチップセットののベアボーンを購入。
AOpenのMX3SというMicroATXのマザーで、
イーサネット、グラフィック、サウンド、USB、その他ほとんどのI/Oを
i815e内蔵機能で賄う多機能な割にコンパクトなやつです。
いちおうGPAカードも差しています。(使われたことがないが...)
雑誌などを見ると、性能は一歩譲るようですが、今時の性能は十分に出ているので、あんまり気になりません。(でしょう?)
CPUはPentiumIII866EBとちょい中途半端ですが、なにをするにもたいてい高速です。
ところが、このマザーというかi815e、なかなかにLinux/FreeBSD泣かせです。
まず素のインストールでは以下の通り。
インストールに使用したディストリビューションは全て雑誌等に付属していた
ものかダウンロードしたFTPバージョンです。
なをKondara 1.2のインストールフロッピーでネットワークインストールを
試してみましたがe100ドライバが入っていないため
install出来なかったのでご注意下さい。
Distribution | インストール |
グラフィック | イーサネット |
サウンド |
Kondara 1.2 | ○ | × | × | ? |
Laser 6.4 | ○ | ○ | ○ | ○ |
Vine 2.1 | ○ | × | × | ? |
Vine 2.1.5 | ○ | ○ | ○(eepro100) | ○ |
FreeBSD 4.2R | ○ | × | ○ | ? |
Kondara Mary Beta2(参考) | ○ | ○ | ○(eepro100) | △(alsa設定してOK) |
見事Kondara, Vine 2.1はアウトです。Laser5はインストール時にXの設定を
自動ではなく手動で設定することでうまく行きます。
FreeBSD 4.2RではイーサネットやUDMAはOKですがXがダメでした。
Vine 2.1.5はさすが新しいリリースだけあって優秀です。ほぼ問題なく動作します。
ネットワークドライバはe100ではなくeepro100なのが注意。Kondara Maryも同様eepro100でOKです。
で、FTPからダウンロードしたアップデータを入れました。
kernelとX関連、glibcなど軒並アップデートします。
Distribution | インストール |
グラフィック | イーサネット |
サウンド |
Kondara 1.2 +errata | ○ | ○ | ○ | ○ |
Laser 6.4 +update | ○ | ○ | ○ | ○ |
Vine 2.1 +update | ○ | × | ○ | ? |
KondaraはOKです。残念ながらVine 2.1はグラフィックがダメでした。
設定などほとんどいじっていないのでツツけばOKなのかもしれません。
(VineのMLからの情報ではXServerを入れ換えるとOKらしいです。)
以下、それぞれの機能を見てみます
● i815e 内蔵グラフィックス
Laser5ではそのままでOKです。
アップデート後のKondaraではXconfiguratorを起動して設定しなおすことで
問題なく動作OKです。
xengineで6600回転を越えます。
mpeg再生でもさくっと30fs出ます。
3Dは試していませんが2Dに関しては下手なグラフィックカードより高速です。
● i815e 内蔵Ethernet
ネットワークはmodules.confに
でOKです。
Vine 2.1.5, Kondara Maryなどではe100ではなくeepro100ドライバがOKです。
● i815e 内蔵サウンド
alsaconfでi810内蔵サウンドを選択すればOK。
● ultra ata66/100
ultra ata66/100はKondara,Laser,Vine,FreeBSD全てで問題なく動作しました。
hdparm -tで測ると35MByte/Sec程度の転送速度が出ています。
● ビデオキャプチャ
bt878のビデオカードを追加しましたが、
Laser5ではそのままで問題なく使用可能。
Kondaraではいまいちだったのでbttv,i2cドライバを自前でアップデートしました。
Kondara1.2での新しいbttvの導入方法は以下のとおり
bttvドライバのbttv-0.7.50とi2c-2.5.4をダウンロード。
i2cのmkpatchユーティリティでカーネルパッチを作成。
bttvドライバもアップデートしました。
このときの注意としてはalsaのemu10kドライバと
bttvのドライバのシンボルがコンフリクトするのでalsaからemu10kを抜いて
コンパイル/インストールして下さい。
ちょっと詰めが甘いですがmodules.confはこんな感じ。
alias char-major-81 bttv
pre-install bttv modprobe -k tuner
alias char-major-89 i2c-dev
options i2c-core i2c_debug=0
options i2c-algo-bit bit_test=1
options i2c scan=1 i2c_debug=0 verbose=0
alias char-major-81-0 videodev
options tuner type=2 debug=0
options bttv card=2 tuner=2
|
●総評
総じてi815は、若干クセがあり、対応済とするディストリビューションでも
うまく動作しない可能性があります。なるべく最新のアップデータを
使うことでうまくいく可能性が大です。
比較的発表時期が新しいLaser5はなかなかに優秀です。
i815内蔵ハードウェアも全て使えましたし、Videoキャプチャカードも
さくっと認識動作しました。カーネルのチューニングも
行われているようで、BogoMipsなどの数値が若干高いようです。
個人的にKondaraをずっと使っているので、今はKondaraなのですが
インストール時にアップデータの転送などにLaser5を使用しました。
メーカ提供のRPMで使うには、なかなかいいかも知れません。
また、2001年になってリリースされたVine 2.1.5もさすがに優秀です。ほとんど問題なく使用可能でしょう。