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RTA50iの疑似LAN接続でインターネット
更新履歴
- 2000/1/3
PalmOS3.3対応の記述を追加
- 1999/7/20
一度はちゃんと繋がっていたのですが繋がらなくなってしまっていました。
UUCPでnewsの配送をもらっているのですが、その接続のため
TAの接続方式をV.110(=AT&Q0)にしているのです。
なんともこれが原因でした。疑似LANで内部に接続するのには
非同期/同期PPP(=AT&Q1)にしていないと駄目なようです。
うーむ、実際に電話をかけるならともかく完全にローカルの接続なのに...。
ともかくこれをPalm側に設定して無事再度接続できるようになりました。
いい機会なので設定類を見直ししました。
Yamaha社のISDNルータRTA50iの疑似LAN機能を利用してPalmIIIをLAN/インターネットに
接続してみました。
パソコンのOSを問いませんし慣れてしまえば設定もそれほど難しくはありません。
ローカルのサーバとインターネットに高速にアクセスできます。
- はじめに
- 準備するもの
- 設定
- 使い方
PalmPilot/IIIなどをLANに接続するのにどのようにしておられるでしょうか。
SnapConnectやModemを使用している?確かに外出先では非常に便利そうです。
では自宅ではどうでしょうか。WindowsではRASサーバ,Linuxなどではpppサーバ
で実現できそうです。
でも設定が面倒臭いしうまく動かなかったりします。最悪ホストのリブートが必要になったりして(^^;
また、最近のノートパソコンではシリアルがポートリプリケータが
ないと利用できなかったり,USB接続しかなかったりするので私のように
ノートがメインの場合など不便です。事情はiMacなんかも同じですね。
そこでYAMAHA社のダイヤルアップルータrta50iの疑似LAN機能を使用して
LAN/インターネットに接続してみました。
疑似LAN機能とはルータのシリアルポートに接続した機器から
RTA50iに(仮想的に)ダイヤルアップしてネットワーク接続し
他のポートに接続されているLANや外部のインターネットに繋げるように出来る機能です。
他社のルータをお使いの場合も別な名前で似たような機能を持っていると思います。
基本は一緒ですので参考になるかと思います。
長所
- 接続が安定している
- 母艦のOSとは無関係なので複数OSを切替えたりしている場合でも問題なし
- ISDN一回線で母艦とPalm機が同時にインターネットアクセス出来る
- LAN内にpop,nntp,proxy,webなどのサーバを立ち上げるとこれらのサーバやプロキシの使用も出来る。この場合電話回線は使わなくてもOK
- 128K通信も出来る(実際Palm側がこんなには出ないですが)
短所
- TAと比べ若干高価
- 設定が難しい
- 電池の消費が激くなる(とこれは使い方次第ですね)
以下にRTA50iとPalm機の設定を示します。
- rta50i (あたりまえ)
- Palm機 (これもあたりまえ)
- Palm用モデムケーブル+シリアル変換コネクタ (DSub 25 -> DSub 9)
- またはクレードル
- シリアル延長ケーブルその他 -- ルータやパソコンの配置によりあれば便利
- 母艦 -- これは必ずしも必要ではありません
- DirectLink -- 19200Baud以上の高速接続用ソフト
Palm機と端末ソフトで設定運用することも可能ですが
実用性を考えると、なんらかの母艦がある方がいいでしょう。
まあ、持っておられない方は少ないかと思いますが...
また、ここでは説明簡略のためr母艦はta50iを使い既にインターネットに接続できているものとします。
- ケーブル接続
- モデムケーブルのD-SUB側(大きいの)をDSub25->9変換コネクタを介してRTA50iのTA端子に接続します
- 先が9Pinのケーブル(クレードルなど)をお使いの場合はそのままでOKでしょう。
- Palmとモデムケーブルを接続
- RTA50i側の設定
- IPアドレスの設定
LAN内のIPアドレスの設定例として以下のようなプライベートアドレスを設定するものとします
PalmはDHCPからアドレスを取得します
母艦のアドレスはサーバとすることを想定しアドレスはdhcpからは
取得しません。固定で割り振った方がいいでしょう。
適宜修正してご使用下さい。
rta50i | 192.168.0.1 |
母艦 | 192.168.0.2 |
Palm機 | 192.168.0.3-254(DHCP) |
- 疑似LANの設定
serial psudo-lan on
serial default ta
serial speed 57600
dhcp scope 1 192.168.0.3-192.168.0.254/24
- Palm側の設定
- Prefs -> Networkの設定
- LauncherからPrefアプリケーションを起動し左上のリストからNetworkを
選択して下さい。
- MenuからNewを選び新しい設定を作成します。PalmOS3.3と3.02,3.1.1では少し違いますのでご注意下さい
設定内容
サービス(Service) |
Yamaha RTA50i |
適当なサービス名 |
ユーザ名(User Name) |
- |
空欄でOKです |
パスワード(Password) |
- |
空欄でOKです |
PalmOS3.3 |
connection |
Direct Serial |
直接接続設定
- ConnectionのDirect Serialの設定を115200,Flow制御ありにして下さい。
- もしくは新しくConnectionを作り"Serial to PC"を選び
"Details..."を"Speed"を115200bps又は57600bps, "Flow Ctl"をOnにします。
115200bpsではあまり安定して繋がらないようです。
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PalmOS3.02 |
電話番号(Phone) |
00 |
ダイヤル無しの直接接続設定 |
- 詳細設定(Details)
接続タイプ(Connection type) |
PPP |
PPP接続 |
アイドルタイムアウト(Idle timeout) |
Power Off |
自動接続切断時間:自動切断しなくて良いので電源断時とします |
DNS問い合わせ (Query DNS) |
v |
チェックして下さい |
IPアドレス (IP Address) |
Automatic |
v |
チェックして下さい |
- スクリプト(Script)
詳細設定(Details)画面の"Script"ボタンからログインスクリプトの設定をします。
左側のリストからコマンドをタップしてSend(送信),Wait For(受信待ち)などを設定していきます。
Send: |
ATE1X4&Q1&C1 |
初期化 エコーあり、詳細リザルト、同期/非同期ppp |
Send CR |
- |
改行送信 |
Wait For: |
OK |
初期化完了待ち |
Send: |
ATDT**** |
疑似LANを呼び出す |
Send CR |
- |
改行送信 |
Wait For: |
CONNECT |
接続待ち |
END |
- |
終り |
以上の設定が出来ると後は接続です。
PalmOS3.3
- connectボタンをタップ
PalmOS3.02
- DirectLinkをインストールして下さい。
- DirectLinkを起動します。
- ボーレートを選択しCONNECTを押します(57600を選択)。
- 接続完了を待ちます
- PrefアプリやNetConnectDAでも出来ますが19200Baudになります。
一度繋がったらPOP3準拠のClientなどを使ってLANの内側のサーバからデータを取得したりできます。最近ですとWebAround, PalmScapeなども行けますね。
母艦でweb自動巡回ソフトのproxyサーバタイプのもの(wwwoffleなど)を立ち上げたり(Win,Mac)
squidなど(Unix系)を立ち上げるとpalmscapeのproxyに設定してデータ取得できます。
あとnewspadでinnからnetnewsを取り込んだり出来ますし、もちろん直接外の世界へもつなげることが出来ます。
漢字コードの変換もローカルでDelegateを立ち上げることで可能です。
同時にLan内のマシンも外部へのアクセスが自由にできます。
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